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2011年12月 7日 (水)

「苦役列車」(西村賢太著/新潮社)を読んで思うこと

 この小説は、去年、西村賢太氏が芥川賞を受賞した時のコメントが面白かったので読んでみたかった。ただ、紹介文には、友もなく、女もなく、一杯のコップ酒を心の慰めに、その日暮らしの港湾労働で生計を立てている十九歳の貫多。或る日彼の生活に変化が訪れたが……。』と書いてあったので、たぶん暗い話なのだろうと思い少し躊躇していた。

 しかし、今、私もいろいろなジレンマに陥り、出口が見えない状況が続いているので、何かのきっかけになればと思い読むことにした。(もっともブックオフで安く買えたということもあるけれど)。

 この話は私小説とのことだが、筆者は本当にこんな人生を歩んできたのだろうかと思うくらい悲惨な話だ。ただ、あまり暗さは感じない。それは主人公自体が自堕落で、そのために落ちる所まで落ちているからだ。そして彼自身、その生活に満足しているかのような感じがするからだ。何度かやり直すチャンスもあるが、それもモノに出来ない。本当にどうしようもない奴だ。ただ何故か憎めない。

 それは一歩間違えば、私も似たような道に進んでいたかもしれないからだ。他人に対する劣等感は案外似ているかもしれない。思い切って突っ込めば上手く行かない。いつになったらこの生活から抜け出されるのか、自己嫌悪に悩まされる。こういった点では、何か私の影の部分が晒されているように感じたのだった。

 果たして、これを読んで私の出口が見えるようになったかどうかは分からない。ただ、どんなことをしても生き抜くという気概は持てたような気がする。

 

 

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