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2012年7月30日 (月)

「幻影からの脱出(原発危機と東大話法を越えて)」(東京大学教授:安富歩著)を読んで思うこと

 今月の初めに「原発危機と東大話法」を読んだ。今までにない切り口で原発に対する問題点や原発村の人々が繰り出す欺瞞に満ちた話法をいうものを鋭く指摘されていたので、とても興味深かった。

 そのあとがきに続編が出版されるようなことが書いてあったので、いつになるのだろうと思ってところ、なんと今月中旬に出版されたではないか。早速、ネット購入して読んだ。簡単に感想を書いてみたい。

 第一章の「東大話法の本質」と第二章の「『原子力安全の論理』の自壊」については、先の「原発危機と東大話法」をさらに詳しく解説しているので、復習するのにピッタリだ。あらためて、東大教授のような権威ある人達が自分達の過ちを素直に反省することも無く、私達素人を愚弄していく様がよく分かる。もちろん、知識量からいって対抗することは出来ないけれど、少なくともこれからは、単純に流されないようにしたいものだ。

 第三章の「田中角栄主義と原子力」、第四章の「なぜ世界は発狂したのか」のところは、現代史を私が今まで感じていたこととは違う切り口で解説してあるので、とても新鮮に感じた。特に田中主義と小泉主義の本質とその変遷には、「そうだ、そうだ」と頷かされた。

 そして、終章「結論:脱出口を求めて」の最後の部分、「いかに日本ブランドを回復するか」については、大いに共感できる。日本ブランドの回復については前著でも触れているが少し抽象的だった。でも当著においては、より具体的に提言されている。ここに記されているように、子供を守る仕組みを作り、脱原発を明確に打ち出すことから始めなければ、海外からの信頼など得られるはずがない。

 私自身、今回の震災と原発事故は、先の太平洋戦争敗戦に匹敵するものだと感じている。確かにあの焼け野原から復興し、世界第二位の経済大国になるのには、様々な人たちの努力があり、そして、エネルギー政策として、原発が必要だったことは否定しない。そういう私もその恩恵を享受してきた。

 しかし、3基の原子炉がメルトダウンし、4つの原子炉建屋が爆発するという大惨事を起こし、未だ十数万人という方々が避難を余儀なくされている。また、海洋汚染も続いていて世界中に迷惑をかけている。ここで根本的に変わらなくて、いつ変わるのだ。そんな思いを強くさせる一冊だった。

 

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