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2012年7月28日 (土)

文科省が公表したSPEDDI活用に関する検証報告書を読んで思うこと。

 昨日、文科省がSPEEDI(放射能拡散予測)活用に関する検証報告書を公表したという記事を読んだ。数社の見出しだけをみると、「文科省、SPEEDI活用めぐり報告書:言い訳ともとれる表現も」(FNN)、「SPEDDI活用『助言すべきだった』」(朝日新聞)、「SPEEDI:文科省が非公表の誤り認める」(毎日新聞)とある。

 微妙にニュアンスが違うので文科省のHPを見たら、下記のような資料があった。正式には「東日本大震災からの復旧・復興に関する文部科学省の取組についての検証結果のまとめ(第二次報告書)について」という報告書で、SPEEDIの件については、5つの検証テーマの一つとなっている。http://www.mext.go.jp/a_menu/saigaijohou/syousai/1323699.htm

 SPEEDIのところは約15ページに渡って書かれていたので、ざっと読んでみた。大きく分けて4つの章立てになっている。1.SPEEDI運用に関する基本的考え方(発災当時の役割分担)、2.対応状況、3.検証のポイント、4.今後の改善点。

 そのうち、3の「検証のポイント」が5つに分かれていて、その2項目目に「SPEEDIは適切に活用されたか」という部分があるのだ。

 そこを簡単に要約すると、「放出源状況など原子炉の状況がよく分からない中、関係機関には計算結果を配信できた。しかし、放出源情報が得られない状況での対応を定めていなかったので、避難指示等、関係機関に助言することまではしていなかった。SPEEDIの機能が十分発揮できるように、保安院とともに事前に備えていくことが必要だった」

 最初に見出しを紹介したメディアはここの部分を大きく取り上げて、批評しているのだと思われる。ネットでは端折っているのかもしれないけれど、事の重大性を考えれば、もう少し詳しく報道するべきだろう。

 私はこの報告書を読んでいると、東大の安富歩教授が提唱した「東大話法」そのもののように思えて仕方ない。20の規則があるが、その16、「わけのわからない理屈を使って、相手をケムに巻き、自分の主張を正当化する」に当てはまらないだろうか。それにしても、官僚というのは自分の誤りを素直には認めないということがあらためて分かった。

国民の税金を100億円以上使って、こんな素晴らしいシステムを作ったのに、それが満足に活用されず、多くの人が被曝してしまった。それなのに誰も責任を取らず、こんな報告書を当初の予定より4か月遅れで公表して終わりなのだから、羨ましい限り。そして、マスコミもこれ以上突っ込まないだろうし、国会議員も何人指摘するか分からない。まさに官僚の生活が第一かな(笑)。

 

 

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