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2012年9月11日 (火)

「18歳以下1人が甲状腺がん 福島健康調査8万人分析」の記事を読んで思うこと

 「18歳以下1人が甲状腺がん 福島健康調査8万人分析」http://bit.ly/QHtAmc。このニュースはかなりショックだ。そして、チェルノブイリでは4年後が最初だったから、今回は違うという反応に愕然たる思いがする。かねてより私が危惧していた状況が始まってしまったのだ。

 確かに確率論的に言えば、偉い学者さんの言われることのとおりだろう。だけど、チェルノブイリ原発事故の時は、まだ旧ソ連邦であって、情報統制甚だしい時代だし、それ以降もソ連邦を離脱した国々は慌ただしい時であって、4年後というのが確実なのかどうかは全く不明だ。そういう背景を無視して、4年経っていないから、今回の原発事故とは関係ないなんて早計に言えるはずがない。

 この調査の統括とも言える福島県立医大の山下俊一氏はミスター100mSv/年と呼ばれるくらい、放射線に対しては安全を強調する人物だから、この見解はあまり信用できない。何度もブログで書いているけれど、人が受ける放射線には閾値なんてないのだから、個人の体調によって、幾らでも変わってしまうのだ。

 まして、甲状腺がんに罹った子供の年齢や住んでいた地域などの詳細が分からないから、いっそう不安に拍車をかける。個人情報保護が当局の盾になっているが、個人を特定できない方法で、しっかり情報を流さないと、疑心暗鬼になるばかりだ。被曝した全員が甲状腺がんになるわけではないが、こと自分の家族となれば、単に確率論では納得しないはずだ。

 悲しいかな、本来なら国民の生命と財産を守る国が、こういうリスクに対して意識が薄い。因果関係が分からないと言えば、裁判でも勝てると踏んでいるのだろう。かつての公害問題と似たような対応になっている。結局、尻拭いさせられるのは、後世の人達になる。自分自身の責任は回避し、次世代につけ回しする有様は、同じ人間として軽蔑に値する。

 そして、もっとも悲しむべきは、本来なら新型インフルエンザ以上に危機感を持たなければいけないのに、こういう報道は大々的にメディアスクラムを組んでまでされないから、ほとんどの人が知らないことだ。本当の恐怖はこれから始まるのに、何とも悠長なことではないか。

 この患者の親御さんは、今頃、どういう気持ちなんだろうか。とても気になる。早期発見であれば助かる可能性は高いけれど、身体にメスを入れるというのは、苦痛以外のなにものでもない。でも、命のことを考えれば仕方なく、最善の治療をさせてあげて欲しいと願うばかりだ。

 

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