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2012年11月29日 (木)

「電通と原発報道」(亜紀書房/本間 龍 著)を読んで思うこと

 私がテレビや新聞報道に疑問を持ち始めたのは2002年日韓ワールドカップの時だった。当時の日韓友好ムードは異様だった。その後、2009年から始まる陸山会事件、そして、昨年の東日本大震災での原発事故報道で、メディア不信は極限に達した。

 その間、岩上安身氏主催のIWJの会員になったし、上杉隆氏「記者クラブ崩壊」、烏賀屋弘道氏「報道の脳死」、お二人の共著「報道災害【原発編】」、川端幹人氏「タブーの正体!」などを読み、メディアの実態というものが分かってきた。彼らの本質は第4の権力と言いながら、自分達の利益を追求する為に政府や官僚、大手企業に追随することだった。

 ただ、上杉氏や烏賀屋氏、川端氏の本では、大手企業がどのようにメディアをコントロールするかという詳細については分からなかった。そんな矢先、1ヵ月前になるが、岩上氏と著者の対談でこの本の存在を知り、読んでみることにした。

 私は、大手広告代理店の仕事というのは企業がプロモーション活動を行う上でメディアとのパイプ役を担うだけなのかと思っていた。しかし、この本を読んで驚いたのが、広告代理店が企業のリスクマネジメントにも大きく関与しているということだった。当書では不祥事発生からメディアコントロールの過程が具体的で分かりやすい。

 もっとも言われてみれば、クライアント企業に不測な不祥事が起こり、経営基盤が揺らぐ事態になれば、代理店としても困るのだから当然の業務と言える。似たような不祥事を起こした会社でも、メディアの取り上げ方に違いが出るのは、彼らの働きかけによるものだろう。表向きは経営と報道は別と言っても、メディア側も利潤追求の企業だから、スポンサーの意向=広告代理店からの要望は無視できないのも自明の理だ。

 これらのことは、薄々分かっているつもりであったが、元博報堂の筆者の解説ゆえ信憑性が高い。とにかくメディア側はある意味優秀な人材が揃っていて、視聴者や読者を惹きつけるために不断の努力をしているのだ。よほど冷静かつ多方面からの情報を加味しないと、私のような凡人は簡単に誘導されてしまう。

 昨日もブログで書いたが、「日本未来の党」が発足したのをきっかけに、今まで黙殺していた小沢一郎氏のことを各メディアが一斉にバッシングし始めた。これも広告代理店がクライアントである自民党や民主党の意向を汲んで悪意を抱くこともなく忠実に動いているのかもしれない。世論形成の一端が垣間見える。

 多くの人達が、こうしたメディアの実態を知って、きな臭い「空気」に流されないことを節に願う。戦前の過ちを繰り返さないために。

 

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