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2014年2月22日 (土)

「名人」(川端康成・新潮文庫)を読んで思うこと

 少し前、僅か一局のために半年も費やす対局があったことを知った。果たして、どんな対局だったのだろう?好奇心が湧いた。調べていくと、ノーベル文学賞を獲った川端康成氏が「名人」というタイトルで、当時の様子を書いていることが分かったので手に取ってみた。

 昭和13年、本因坊秀哉(しゅうさい)名人が引退碁として木谷実七段と闘ったものである。後ろに棋譜は載っているが、別に碁の詳しい解説をしている訳でもないので囲碁を知らない人でも読める。

 驚いたのが、制限時間40時間ということだ。今の三大棋戦(棋聖・名人・本因坊)でも8時間なのに、その5倍なのだ。8時間の対局でさえ2日かけて行うのだから、40時間ともなれば、ゆうに10日はかかる計算だ。

 昭和13年だから、江戸時代の御城碁ように時間無制限という訳ではなかったが何とも贅沢な時間の使い方だ。こんな長い時間にしたのも、秀哉名人の引退碁として一種の芸術作を作るためだったのかもしれない。一日5手ぐらいしか進まない日もあったそうだから、ある意味、優雅な時代だったと言える。

 しかし、最後の闘いともなれば、もっとギラギラした緊迫感があるのかと思いきや、何となくだが飄々とした感じだ。結局、不敗の名人が5目負けするのだが、もはや勝敗などは関係ない。一手一手がまさに命を削る瞬間だったのかもしれない。

 

 

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