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2014年5月21日 (水)

「吉田調書」と福井地裁での「大飯原発 稼働差し止め判決」について思うこと

 昨日、朝日新聞が福島原発・政府事故調査委員が行った「吉田調書」なるものをスクープした。まだ全て公開されたわけではないが、事故当時、吉田所長の命令を無視して約650名の所員が10㎞離れた福島第二原発に避難したことや、住民に知らせないまま3号機のドライベントを計画し、尚且つ、報道統制を行っていたという。

 当時、放射線の怖さを私のような素人よりはるかに詳しい原発所員ですら、自分の命を守るために職場放棄せざるを得なかった。ただ私は彼らを責めることは出来ない。目に見えない恐怖が迫っているのだ。こういう行動に出てもやむを得ない。残って収束作業に当たった方々には敬意を表したい。

 このことで分かるのは、一度、原発で過酷事故が起きた場合、電力会社では収拾がつかず、現場放棄せざるを得ない事態もあるうるということだ。思い起こせば、当時の菅首相が東電に「撤退などあり得ない」と怒鳴り込み、後に東電側は「撤退指示は出していない」と否定していたが、実態は撤退に等しかったのかもしれない。

 そして、今日、福井地裁で画期的な判決が下された。原告の「大飯原発の再稼働差し止め」を認めたのだ。その理由が「原発は電気を生み出す一手段にすぎず、人格権より劣位にある」とのことだ。当たり前のことなのだが、これまで原発関連の訴訟で裁判所はことごとく国側を支持していただけに、この姿勢変化には驚いた。

 それでも関電は早々と控訴を表明し、菅官房長官も再稼働の意向は変えないと語っている。おそらく原子力村は高裁や最高裁に間接的な圧力をかけて、逆転勝訴にするつもりだろう。他人の命より自分達の利益を優先するのか。再稼働は結構だけれど、もし事故が起こったら、自分達が私財を投げ売ってでも補償しますという書面を作ってサインしろ!と言いたい。

 今回、朝日はおそらく官僚のリークでこのスクープを行ったが、特定秘密保護法案が施行されてしまえば無理だっただろう。もちろん、「吉田調書」が特定秘密なるかどうかは分からない。誰にも知らされないのだ。だから、もし、これが特定秘密だったら、リークした官僚は最大10年の懲役刑に処され、尚且つ、この記事を書いた朝日新聞並びに記者も罪に問われることになる。そのリスクを冒してまで紙面に出来まい。

 私の妄想かもしれないけれど、ここまで書いてくると、この国の政府は国民のことなんて平気で語りながら、結局は、自分達の利益になることしか考えていないのがよく分かる。朝日新聞は今回、ジャーナリズムに値することを行ったけれど、これまでの経緯を素直に称賛する気になれないのも事実だ。首相の接待に負けず、この姿勢を貫いて、おかしいことはおかしい!と語り続けるのかどうか。私自身、これが政府広報誌かどうかを見極めるポイントになる。頑張って欲しい。

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